大判例

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最高裁判所大法廷 昭和23(れ)107 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人A上告趣意について。

しかし、被告人Aが相被告人Bに供与した金千円が投票及び投票の取まとめの報

酬である旨の判示事実は原判決挙示の各証拠を総合して優にこれを肯認することが

できるから、原判決には所論のように証拠なくして事実を認定したという違法はな

い。所論は結局事実審たる原審の権限に属する事実認定と刑の量定を批難するにと

とまるものであつて上告適法の理由とはならない。

被告人B弁護人竹野竹三郎上告趣意第一点について。

しかし、刑訴第六〇条第二項第四号には訴訟手続の公開を禁じたときはその旨及

び理由を公判調書に記載すべき旨を規定しているが公開した旨を公判調書に特に記

載すべき旨を規定していないから公判調書に公開を禁じた旨の記載がない限り公判

は公開して行われたものと認むるのが相当である。ところで原審の公判調書による

と、公開を禁じた旨の記載がないから所論の原審第二回公判は公開して行われたも

のと認むべきであつて所論のごとく原審公判調書に公開した旨の記載がないからと

いつて公判が公開されずに行われたものということはできない。論旨は理由がない。

同第二点について。

しかし、被告人Bは相被告人Aから投票及び投票の取まとめの依頼を受けてその

報酬であることの情を知りながら金千円の供与を受けたものである旨の判示事実は

原判決挙示の各証拠を総合して優にこれを肯認し得るところであるから、原判決に

は所論のように証拠によらないで犯罪事実を認定し又は実験則に反して事実を認定

したという違法はない。所論は結局事実審たる原審の権限に属する事実認定と刑の

量定を批難するにとどまるものであつて上告適法の理由とはならない。

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よつて刑訴第四四六条により主文の通り判決する。

この判決は裁判官全員の一致した意見である。

検察官 茂見義勝関与

昭和二三年六月二日

最高裁判所大法廷

裁判長裁判官 塚 崎 直 義

裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 霜 山 精 一

裁判官 井 上 登

裁判官 栗 山 茂

裁判官 庄 野 理 一

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 河 村 又 介

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